木馬の時間

ブログタイトルは俵万智さんの大好きな歌から。ゆっくり、前に後ろに。

子育て支援の心理学

 

子育て支援の心理学―家庭・園・地域で育てる (有斐閣コンパクト)

子育て支援の心理学―家庭・園・地域で育てる (有斐閣コンパクト)

 

 面白かったところのメモと、感想です。

・子育てには子供の発達段階等の正しい知識が必要。それによって、今この子はハイハイをする時期なのね、など、子に対する現実的な期待を抱くことができる。

非現実的な期待(8ヶ月の子に立つことを求めるような)を抱くと、実際の子の発達とのギャップが生じて、ストレスになる。

・育児ストレスが高い母親は、子の意図をネガティブに歪めて読み取る。

→ 離乳食を子が食べなかった時に、私のこと拒否してると思ってしまったことがあります。

・子育てに真剣に向き合うほど"楽しいけど大変"というアンビバレントな感情が出てくる

→楽しいけど大変!まさにそう!

・親の自分にしか興味を抱かれず、私が埋没していくような感覚を得る

→あるある!産後、自分の人生の主役感が薄くなった。わたしは、私の人生があって、親としての人生はその一部なはずなのに、あたかも、親としての人生が全てだと思い込んできた。 

・子育てって肯定的な評価を得られない営み。普通にすくすく育つことが当たり前だと思われ、賞賛されない。それにもかかわらず、失敗すると非難も責任も全部母親にくる。

他人に褒められたり認められたりすることがないと苦しい未熟な自我だと、子育てを自分の人生の邪魔と嫌悪してしまう。

 

好きな人の話

既婚者ですが、好きな人がいます。

結婚が決まってからは会っていません。

 

仕事で一緒になって5回ほど会い、その後二人きりで5回ほど会いました。

相手の方が既婚者かどうかは、わたしは聞きませんでしたし、相手も特に話すことはありませんでした。

好きだなぁと気付いた時に、もう会えないと思いました。

これ以上好きになってしまってはよくない。

夫とは長い付き合いで信頼関係がありました。

もう恋とかトキメキとかそういう感情とかではありませんでしたが、一緒に生きていくパートナーはこの人だと思っていました。

 

お会いできないとお伝えした時、渋られました。

男女の関係だけが人間関係ではないと言われました。

確かにそうだなぁと思いましたが、これ以上会うことで男女の関係を求めるようになりたくないも思いました。

それ以降もちょくちょくお誘いをいただきましたが、お断りしていました。

 

娘が産まれて、更に会えなくなったなぁと思いました。

娘のために、夫のために、好きという気持ちは大切に胸にしまっておきます。

わたしのずるいところは、メールのやり取りは続けているところです。

といっても、年に数回ですが。

どんな格好してお会いしようかと想像してワクワクしたり、お会いした時にどんな話をしようか思いを馳せてみたり。

時を経て、芸能人に恋をして妄想しているような、そんな気持ちに変わりました。

 

もしまた街ですれ違うことがあったときに、前より綺麗だと思ってもらえるように、そういう考えが私を律してくれます。 

30歳の誕生日に、一度だけお会いしてみようかと頭をよぎったこともありますが、うーん、どうだろうなー。実現させないだろうなぁ。

 

わたしの秘める恋の話でした。

 

浅田真央 私のスケート人生

2018年初めに読んだ本。

真央ちゃんがいないシーズンは、どこか寂しい。

寂しさと同時に、こんなにも応援できる選手がいたこと、こんなにも幸せを願える人に出会えたこと、幸せを感じます。

 

引退会見、黒のスーツを当初は考えていたとのことですが、白いスーツ、とても素敵でした。

爽やかで、凛としてて、未来を感じさせるまさに真央ちゃんそのもののイメージの服でした。

真央ちゃんは、どんな服でも真央ちゃんのために作ったのではないかと思える位、素敵に着こなせてますね。

体幹やしなやかなスタイルの魅せる技なんでしょうか。

 

本の中で"母が見てくれているという感覚"を語っていましたが、それはお母様を内在化出来ているということなんですね。

その証拠に、"自分のやるべきことをやりなさい""人のためになることをやっていてね"
といったお母様の言葉を思い出すと語っています。

母ならこういうだろうな、こんなふうにするんだろうな、そんな風に考えられる。

お母様からしてもらったこと、たくさんの愛情、しっかりと真央ちゃんとお姉さんの一部になっている。

それが、真央ちゃんの強さや優しさの根幹なんだと心に残りました。

 

あぁ、すごい。

娘を育てている一人の母親として、お母様のことを尊敬する。

娘が、私のことを内在化して、私がいなくても大丈夫になって、他の人と関係を築いてその関係の中で生きられたら。

それは子育てを終えたということなのかな。

 

本の中では、いっそ潔癖すぎるくらいの、彼女の真っ直ぐさ、真摯さが伝わってきました。

自分にとてもとても厳しい人。

あんなに柔らかで、優しいイメージなのに、自分に厳しくて凛としてて強い。

人生観も、心に残りました。

人生は自由に生きることが実は難しいけれど、修行の場だけど、自分の人生をちゃんと生きること。

人生が修行の場なんて…!

真央ちゃんにとっては人生はそういう場なのですね。

天からギフトを授かった人だからこその苦悩なのでしょうか。

 

雑感ですが、私の知り合いが、真央ちゃんを見るといろんなものをしっかり受け止めて背負ってるようにみえると語っていました。

確かに、真央ちゃんの世代…小塚選手にせよ真央ちゃんにせよ、高橋選手にせよ、自分たちの背負っているものにすごく自覚的だった印象があります。外に目を向けて気遣ってた。

その下の、村上佳菜子選手や羽生選手は、それから少し自由にみえる。その外部からの注目を喜べるいい意味での図々しさもあったような。

さらにその下の世代の、宮原選手や宇野選手は、自分の内部に集中できるようにみえます。

 

真央ちゃんの壮絶さ、強さを改めて感じられる本でした。

 

見違える、わたしの仕事時間 Emi

育休からの復帰を考え、書店でも少しずつビジネス本や自己啓発本に目が向くようになりました。

Emiさん、ブロガーなのですね、存じ上げなかったです。
いろいろ、自分が見つけてきたライフハックを教えてくれる、そんな感じの本が好き。

ラクをするを心がけると大事な時間が生まれる

という言葉に心惹かれました。
ラクをするとは、つまり効率化することなんですね。
手間を惜しんで、効率化し、本当に大切なことに時間をかけていく。
私にとって、家族との時間や自分一人の時間は大事な時間。
それらの時間をキープするために、いろんな技を使いながら仕事を効率的にやっていきたいです。

たった数秒が積み重ねれば自分の時間を増やす事につながる

自分の時間を大事にすること、考えていきたいです。

・資料はすべてA4のクリアファイル。
・そのファイルをカテゴリ毎に1ボックスにいれ、ラベリング。
・そのボックスがいっぱいになる度に資料整理。
・A4クリアファイルを徹底するために、空のクリアファイルのみが入ってるボックスを手の届きやすいところに置く。
・"まさに今"使っているボックスだけを机上に置く。
・出張持ち物リストを作って、抜けないように
・週1の15分片付け
・うまくいった仕事はなぜ上手く行ったか振り返る
・打ち合わせの日程調整で候補日が数日あれば早い方を選ぶ
・1年の初めに長期休みの日程を決める
・朝起きたら何をする?職場に着いたらまず何をする?ルーティン化で考えずに出来るくらい。
・毎日の献立を決め、その献立に必要な野菜を切ってまとめパックを作って置く
・自立するバックインバックを社内でも出張にもそのまま持ち歩く。
・書類はできるだけA41枚にまとめる
・テンプレートを作り、書類は一から作らない
・伝言メモには予め捺印しておき、毎回書かずに済む

今の自分は、仕事と家庭と分けて考えていますが、今の家事育児に仕事の効率化の考えを適用すれば、家事を楽して出来るかしらと思いつきました。

小泉放談

小泉放談

小泉今日子さんが好き。
あまちゃんのお母さん役で、肩の力抜けてる演技が好きになった。
歳を重ねてるのに、とってもチャーミングでゴージャスで強くしなやかな女性。

小泉さんの文章も、好きだ。
いろいろ経験したことがあるのに、重くない。
たまに、いろんな辛いことがあったんだろうなって、背中に重い荷物をしょってる人がいる。
何かの節にその荷物が顔を出す。
小泉さんもきっといろいろ経験したでしょうが、それがしなやかに過ぎ去ってる感じ。
本人は身軽。

名だたる著名人が、みんな小泉さんに一目置いて、今後に期待している感じが見えて面白かったです。
50歳を迎える小泉さんが、50歳を超えている先輩方と語る本。

心に残った点は、浅田美代子さんとの対談の中で、浅田美代子さんの犬に対する思いを小泉さんが語ってるところ。

美代子さんの犬たちもお母さんが亡くなられたあとの美代子さんに秩序を作ってくれたんですよね。朝起きて、昼食べて、1日何度かは外に出てね!って

人に秩序を作るって大事。
仕事や学校なども人に自然に秩序をプレゼントしてくれますね。
自分一人でなんでもしていいという状況だと無秩序だと、堕落してしまいます。
いつかは悲しいお別れも避けられないですし、そうなった時に
それでも、歯を食いしばってしっかり自分の生活を営んでいくということは大事なこと。
そして、朝起きて外に出る機会をくれるのは、守るべき存在なんだろうな。
引きこもりの子達、不登校の子たち、すっごくくたくたでもうどうしようもない時は、無秩序の中で休むを貪るのが大事。
それが終わったあとは、生活の秩序を立て直していく段階なのだろうな…と思った。
父が仕事退職したら、犬を飼おうと思っているんです。
その思いが強まりました。

死に関連して、もう一つ。
上野千鶴子さんとの話の中の、上野さんの言葉。

親を見送るという大仕事。学ぶ機会「人間、こうやって衰えて、死んでいくのか」っていうことをね。はっきり言って、老いは美しくないです。無様だし。誰もカッコよく、コロッとなんか死ねない。
「それでもOKなんだ」って思えたらいいんですよ。歳をとるってそういうことなんだと。

つい最近もじじばばの役割は老いて死んでいく姿を見せること…という文章を目にしたことがあったんです。
美しくありたい、正気でありたい、迷惑かけずにコロリといきたい。
誰しもそう思うけど、それでもそうじゃなくてもいいんだと、死とは老いとはそういうものなんだと。
まだ20代終わりに引っかかっている自分としては、認めがたいし、そこまでしっくりはこないけれど、きっとこれは真理なんだろうなぁと心に残りました。

50代は、死についても考えると同時に、次世代に関しても思いをはせるようになるのですね。

この世界であとからくる人たちが歩きやすいように、少しずつ草を刈ったり、明かりをつけたりする作業を、この先何十年か、やっていきたいと思ってます。

小泉さんはこう語ります。
頭をよぎるのは、能年玲奈ちゃん、のんちゃんのこと。
彼女がいろんなしがらみの中でもがいている姿、どううつっていたのでしょうか。
きっと能年玲奈ちゃんにかつての自分の片鱗を見て、手を差し伸べてあげたいと思う方々がたくさんいて、小泉さんもその一人だったんでしょうね。

生き方も、50代オーバーの先輩方、こちらもうなってしまうような発想。

平松 「これはやらない」というのとを決めるって、大事な選び方。やらない、選ばないというのも実はちゃんと選んでいるし、大変な決意。

今後のキャリア、今後の人生、どう生きていくか明確な道筋はありません。
出たとこ勝負だなぁと、思うことも。
それでも、これをやる!じゃなくて、これはやらない!という、生きる指針を作っていけたらいいな。
確かに、相談業務でも、やりたいことは出てこなくてもやりたくないことは出てくる子が多いんです。
どちらも自分の意思で選んでるって意味では一緒ですね。
すとん、と何かが腑に落ちた感じ。

平松 何か起こるたびにしんどい思いわやしたりもしますけど、そういう時には「いや、でも」と思い直すんです。「起こったことは必然だったんだ。だから、すべていいことだ」って。そこは愚直に肯定する。

小泉 人間として最低限、「これはしない」「あれはしない」ということを決めておくと、いいですよね。

愚直に肯定するっていい表現。好き。
そうなんです、全てよかったんです。
愚直に肯定します。
後悔したこともあるけど、でも、これで良かったんです。

そして、美輪大先生の男性を斬るこのセリフ。
見事です。鮮やか!
文化をたくさん食べよう。

美輪 日本は男性の文化がない国。男性はまったく文化を楽しまない。音楽会、舞台、歌舞伎、見にいくのは女性ばかり。
精神的に栄養失調
文化、美術、文学、音楽などをたくさん食べて、それが身になっている人からは、光が滲み出てくるもの。

魚と柚子の話

朝は魚の習慣を、夫と始めました。
イオンの火曜市で、味付け魚一枚88円を2枚×三種類、鮭を4枚購入。
平日の朝ごはんは、魚と目玉焼きと納豆です。
魚は夫が夜のうちに焼いてくれて、目玉焼きは朝夫が焼いてくれます。
味付け魚、美味しくて焼くだけで済むので大好きです。
毎日魚を食べることで、健康にもよい効果があるのかしら。
ちなみに、夫は体重が-8キロ、血圧は140→120後半へと変化しました。
毎日走っているのと、カップラーメンやポテチを食べなくなったのと、晩酌を週一でしかしなくなったのと、きっと全て要因でしょうね。
魚もきっといい影響を与えているのかしら。

産直で四つ入りの柚子を買いました。
二つは冬至の柚子のお風呂のため。
いい香りでつい長湯できて、上がった後もほかほか。

一つは千切りして、同じく千切りにした皮付きの生姜同量をタッパーにいれて、かぶるくらいたっぷりの蜂蜜と共に冷蔵庫で一晩。
たまに上下をかえして。
お湯で柚子生姜湯もいいし、紅茶に入れてもいい感じ。冬場の飲み物として。

最後の一つはどうしようか考えた結果、ポテトサラダの下味に。
じゃがいも茹でてマッシュした後、普段は下味として塩胡椒とお酢をかけているのですが、柚子を絞ってみました。
うーん、上品な味になった。

食べ物も料理も大好きです。
育休復帰後はどんな風に付き合っていこうかなー。

フィギュアスケート全日本選手権雑感

全日本は、選手たちの熱い思いが伝わってくるすごいいい試合でした。
毎年毎年思うことは、ありがとう。
並々ならぬ努力をしている姿を、その集大成を、見せてくれてありがとう。
大半の選手が10歳以上年下になってしまいました、みなさんの、一滑り一滑りに、わたしは甘えてる場合じゃないなと背筋が伸びる思いです。たくさん学ばせていただいています。
一発のその舞台に、恐怖心や不安を力に変えて挑もうとする表情。
今年も胸がいっぱいになりました。

宮原知子選手、努力は裏切らないと言い切れるほど、逃げずに向き合ってきた人。
珍しく、演技後に涙ぐんでいた表情にこちらもうるっと。
濱田コーチも泣いていらっしゃいましたね、よっぽど思い入れがあるのでしょう。
怪我をして、今までの"これ以上ないくらい練習する"ことで自分に自信をつけてきたやり方が通訳しなかった時。
彼女なりにやり方を変え、出来る範囲で最大限できることをやっていたこと。
おめでとう。花が咲いた。

本郷理華選手も、ただただ美しかった。
彼女は、類い稀なほど自分が美しいということに気づいていない感じの素朴さがとっても魅力。
きっと色んな想いを感じてきたでしょう、歯がゆさもあったでしょう。
長い手足を活かすダイナミックな演技、諦めないと最後の一瞬まで力を振り絞った姿。
わたしはあなたをリンクの上で見続けたい。

樋口新葉選手は、瞳にいろんな感情が溢れますね。
SPの演技前の暗い目、
演技後の不安や混沌をなんとかコントロールしようとしている表情が印象的でした。
力強い、魅力的な選手。
五輪に届いて欲しいと思います。

本田真凛選手の軽やかさ、見惚れてしまいました。
これからどんな選手になっていくのでしょう。
オリンピックに行きたいと言った彼女が四年かけてどう成長していくか、とても楽しみです。
きっと器用なのでいろんな曲を一見滑りこなせちゃうのかしらと思うのですが、そうではなくて、その曲にのめり込んで咀嚼して真凛選手なりの解釈の、ちょっと粗削りなくらいのものを見てみたいです。
きれいな曲、可愛い曲を素敵に滑るのでは彼女の演技がBGMのようになってしまう気がします。

三原舞依選手、最後のインタビューの際に、"寒いと滑れなくて…"とさらりと言っていた言葉に、彼女の抱えているものを見せてもらった気がしました。
難病を克服して…と、解説のアナウンサーは事あるごとに言いますが、彼女の口から病気に関してのエピソードは聞かないので、あたかも完治して何事も問題なく生活しているように感じてしまっていました。
世界平和を願ったFP、そんな大きなものをテーマにした理由をいつかまたインタビューで見てみたいです。
ない状態になって初めて、あるものの意味がわかるように。
きっと三原選手は、一昨年の病からも何かを学び、それを昇華しているのだと推測します。
それが、彼女の演技に不思議に漂う透明感や希望あふれる感じに現れてるんじゃないでしょうか。
まだ高校生、これからも演技を見せてくれるでしょうか。楽しみにしています。

鈴木明子選手の振り付けで演技している選手、過去の選手が使っていた曲を使っている選手、そしてトリプルアクセルを飛んだ選手。
今までの選手の積み重ねがあって、その上に今の選手がいるんですね。
今の選手達はけして、誰かの二代目や、ポストなんちゃら…ではありませんが、でも、連綿と続く時間の流れで先輩方の影響を確かに受けて、続いていくんだなと。
こんなにも長い時間、同じ競技を見ていくと、こういう発見もありますね。
浅田真央選手はもう全日本に出ないけれど、浅田選手を見て夢見た子達が全日本に出てきて、…なんだろううまく言えないけれど、続いていくんだなと、それにも感動しました。
全然話は違いますが、私が死んでも娘が生き続ける事で、わたしの何かは生き続けるだろうとか、そういう思いと同じ感じ。

さぁ明日は男子だ。