木馬の時間

ブログタイトルは俵万智さんの大好きな歌から。ゆっくり、前に後ろに。

安藤美姫選手のプライベートとアスリートとのバランス感覚について

 

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安藤美姫が激白!4月に出産していた! - フィギュアニュース : nikkansports.com

おめでとう。子を成すことは素晴らしいこと。ただそれだけ

・・・だと思っている。

だけど,それと同じだけ,彼女のアスリートとしての人生は

プライベートとアスリートとしてのバランス感覚がいつも課題になっているのかなぁと思った。

 

浅田真央選手は,ストイックな選手だ。

ただ直向に技術向上や,リンクの上でより高みにいくことを目指し,

コーチに練習を止められる程

練習の鬼で,自らを限界まで高めようとしている。

その姿に感銘を受け,彼女の持つ愛らしさとか天真爛漫さと相まって

好感度ランキング常連になる位,国民に愛されている。

 

それに対して,安藤美姫選手は,

自分が一人の人間としてプライベートを充実させることを

追求してきた気がする。

特にトリノ以降はその色合いが強く,自分の情緒的な揺れ幅に

振り回されてしまったり,恋愛も充実している様子がTVごしでも

伝わってきた。

それが演技において,自然な女性らしさとか,魅力として生きていた部分もあると感じられる。

一方で、彼女が不安定さという印象を与え、

また時にその女性らしさが男性の性的な目に晒されたのも事実だと思う。

 

アスリートの社会的貢献について為末氏はこう語っている

「アスリートは何か目標を定めて一生懸命に生きている姿の象徴。

その無我夢中さ加減とか一生懸命加減が人の胸を打ち、人生のモチベーションになる。」

安藤選手はそういった意味では我々が想定しているアスリートとは異なり、

その違和感が時に彼女を責める論調が出現するのだろう

 

ただ、アスリートであっても自由なライフスタイルは選ぶ権利はある。

オリンピックというアスリートとしての自己実現を果たすチャンスに

女性としてのライフイベントの中でかなり大きなウェイトを占める出産をし、

本来ならアスリートらしくそちらを優先してほしかったと

長年彼女の演技に魅了されていたファンは思うだろう

だけど、その彼女の魅力はその不安定さ、彼女が人格的にも未熟で

等身大に悩んだり抑うつ的になったりする中からも生まれてくることを考えると

やはり彼女の選択は彼女らしいものだったと思う。

 

護るべきものができ、今迄のように自分の気持ちや指向ばかりを大事にできなくなったとき

彼女がまた成熟し、大人の演技をしてくれること

それを、試合という場で観れることが

楽しみでしょうがない