2018年初めに読んだ本。
真央ちゃんがいないシーズンは、どこか寂しい。
寂しさと同時に、こんなにも応援できる選手がいたこと、こんなにも幸せを願える人に出会えたこと、幸せを感じます。
引退会見、黒のスーツを当初は考えていたとのことですが、白いスーツ、とても素敵でした。
爽やかで、凛としてて、未来を感じさせるまさに真央ちゃんそのもののイメージの服でした。
真央ちゃんは、どんな服でも真央ちゃんのために作ったのではないかと思える位、素敵に着こなせてますね。
体幹やしなやかなスタイルの魅せる技なんでしょうか。
本の中で"母が見てくれているという感覚"を語っていましたが、それはお母様を内在化出来ているということなんですね。
その証拠に、"自分のやるべきことをやりなさい""人のためになることをやっていてね"
といったお母様の言葉を思い出すと語っています。
母ならこういうだろうな、こんなふうにするんだろうな、そんな風に考えられる。
お母様からしてもらったこと、たくさんの愛情、しっかりと真央ちゃんとお姉さんの一部になっている。
それが、真央ちゃんの強さや優しさの根幹なんだと心に残りました。
あぁ、すごい。
娘を育てている一人の母親として、お母様のことを尊敬する。
娘が、私のことを内在化して、私がいなくても大丈夫になって、他の人と関係を築いてその関係の中で生きられたら。
それは子育てを終えたということなのかな。
本の中では、いっそ潔癖すぎるくらいの、彼女の真っ直ぐさ、真摯さが伝わってきました。
自分にとてもとても厳しい人。
あんなに柔らかで、優しいイメージなのに、自分に厳しくて凛としてて強い。
人生観も、心に残りました。
人生は自由に生きることが実は難しいけれど、修行の場だけど、自分の人生をちゃんと生きること。
人生が修行の場なんて…!
真央ちゃんにとっては人生はそういう場なのですね。
天からギフトを授かった人だからこその苦悩なのでしょうか。
雑感ですが、私の知り合いが、真央ちゃんを見るといろんなものをしっかり受け止めて背負ってるようにみえると語っていました。
確かに、真央ちゃんの世代…小塚選手にせよ真央ちゃんにせよ、高橋選手にせよ、自分たちの背負っているものにすごく自覚的だった印象があります。外に目を向けて気遣ってた。
その下の、村上佳菜子選手や羽生選手は、それから少し自由にみえる。その外部からの注目を喜べるいい意味での図々しさもあったような。
さらにその下の世代の、宮原選手や宇野選手は、自分の内部に集中できるようにみえます。
真央ちゃんの壮絶さ、強さを改めて感じられる本でした。