村山由佳さんの恋愛小説、ダブルファンタジー、そしてその続編のミルクアンドハニー。
主人公の奈津は、性欲の強さを自認している女性で、いろんな男性と出会い、深い仲になっていきます。
その仲が深まる過程を丁寧に描かれているのですが、主人公が脚本家ということもあり、メールのやり取りをしながら仲が深まっていく描写が多いです。
その中で、メールの返信が来なかった時。
奈津が動揺し、苦悩し、時にメールを更に送っては後悔してしまうシーン。
心から共感しました。
メールの返信がないこと、非常に堪える。
一言でいい、何か返して欲しくなります。
好きだった人とメールをしていた時、彼からの返信が度々遅れることがありました。
わたしはそれだけで、冷めてしまいます。
"私が思うくらい、あちらは私を思ってないんだな"
そう思うと、寂しくて、冷めてしまうのです。
もしくは、もうメールをしてしまうのをやめてしまいます。
待ち焦がれる時間がつらいので、いっそメールをしなければもう返信を待たなくて良いなと。
それくらい、メールのやり取りに比重を置いていたんですね。
その時の相手の方は、メールのやり取りするよりは会う時間を大切にする方だったので、きっとメールというのは事務的やり取りのツールでしかなかったんだろうな。
そう、思えば今まで好きになった人は半分以上、メールのやり取りが好きな人たちでした。
中高どちらで付き合った人とも、いつも長文で話をしていたな。懐かしいな。
そうそう、とある漫画で、相手のことを考えている時間が長くなればそれほどその相手を好きになるというフレーズがありました。
メールのやり取りはそうですね、まさに、メールをもらって読んでいる時、返信を考えている時、打っている時、そして返信した後、返事を待っている時。
相手のことを考える時間が長い!
そりゃ、好きになる。
返信遅いと冷めるんじゃなくて、返信が遅いと悲しくなったり怒ったりするんですよね。
その自分のネガティブな情動に疲れてしまって冷めるということかな。
放置プレイはほどほどに。