木馬の時間

ブログタイトルは俵万智さんの大好きな歌から。ゆっくり、前に後ろに。

3000万語の格差

 

 

 

3000万語の格差 : 赤ちゃんの脳をつくる、親と保育者の話しかけ

3000万語の格差 : 赤ちゃんの脳をつくる、親と保育者の話しかけ

 

 


本を読み終わった前後で世界の見方が変化している本を、良書と呼ぶならば。

私にとってこの本は、とても良書でした。

これから保育園を選ぶ私にとって、育休を終え、働きながらの子育てへとシフトする私にとって、子供の過ごし方について考える軸が一つ増えました。

それは、"良質な言語環境であるか"です。

 

この本を要約すると、

家庭によって子供が1日に聞く語彙の数は驚くほど異なり、話しかけが多いほど語彙が増える。

語彙の増加は、自己制御能力にも大きく影響し、学校の成績やその後のIQにも関わっていく。

ということです。

 

自分の子育ても反省する点が多くありました。

積極的に話しかけようと意識してるものの、なかなかこの本で推奨されている水準とは程遠いです。

話しかけるコツとして、3つ挙げられています。

 

  • Turn in

子供をよく観察し、子供が関心を持っていることについて話しかけます。

 

子供とたくさん話します。

例えば子供の行動を実況中継してみたり、

(aちゃんがよいっしょ、右足出して、次は左足!あんよが上手)

自分がやっていることをナレーションで語ってみたり。

(さぁご飯の準備しようかな、まずはテーブルを拭いてみよう。ごしごし)

子供が片言で言った言葉を膨らませて返したり。

(そうね、わんわんいたね。白い大きなわんわん、お散歩してたね)

こそあどを使わないようにして会話したり。

×これ美味しいね

○お魚美味しいね

 

テニスのラリーのように、子供の言動に親が言葉で返し、それについての子供の反応を待つ…ということを繰り返します。

これは愛着形成にも関わってくる、大事なやり方です。

 

これらの関わり、1対1でも難しいです。

ましてや、保育者などの1対多数だとなかなかしづらいでしょう。

それを理解した途端、小規模保育にも興味が湧きました。

また、保育者にずっと平日朝から夕方まで預け続けるよりは、信頼できるベビーシッターにお願いし、一対一で関わってもらうことも大事なのかなぁと考え始めました。

 

わたしは育休を2年間とりました。

周りが1年間で復帰していく中、キャリアとの兼ね合いで焦ることもありました。

育児の日々を生産性なく感じ、2年間とったことを後悔したこともありました。

でもこの本を読んで、2年間とった自信がついたのです。

2年間ほぼ毎日毎時間娘と向き合い、語りかけ、共に過ごした時間。

わたしのやり方が完璧だったとは思いませんが、たくさん娘に語りかけられたことは自信があります。

それができたことは、心より良かったと感じます。

娘の持っている力が存分に発揮できるために、今後もたくさん語りかけ、話していこう。

 

そして、娘だけではありません。

全ての子供達が、存分にその力を発揮するためにどうすればいいんだろう。

三千万もの途方も無い格差を是正するためには、どうすればいいんだろう。

身近なことでいえば、身近な人やママ友に助言を求められた時に、伝えることは大事。

また、支援センターやママ友同士の関わり合いの中でも、娘に対してもお友達に対しても語りかけ、万が一気に入ってもらえればモデルになれば良い。

いつか子育て支援の現場で働けたら、それを伝えられたら良い。

 

なんて思いました。

心に留めながら、子育てしていきます。