題名から子育て本と思い読みましたが、子育てに留まらずいかに好奇心を持って生きることが大事か描いている本でした。
子供って2歳から5歳までの間に、"どうして?"や、"どんな風にして?"など、説明を問う質問をなんと40000回もするそうです。
途方もない数。
子供のこの好奇心は、自然に生まれてくるものではなく、親の向き合い方によって出来てくるもの。
例えば赤ちゃんの言葉になってない頃のむにゃむにゃいってる喃語、それにどれだけ親が反応しているのか。
また、言語の発露と言われる指差し、それにどれだけ親が反応しているか。
赤ちゃんの言動を親がキャッチし、反応すること。
それこそが子供の好奇心を高める上ですごく大事なこと。
そして、その結果として、40000回の質問があるわけなのですが。
この親子の会話を通して、子供自身の語彙力や一般的知識が育ってくるんですね。
将来の学業成績を一番よく予測するのは、この語彙力含む一般的知識なんだとか。
それもそのはず、学びの原動力になる好奇心というのは、知っていることと知らないことの間に生まれるもの。
全く知らないことに、人は興味を持たないんですね。
だから、学校での勉強の前提にある一般的知識があればそれほど、好奇心を持って楽しく過ごせるという、好循環が生まれるのですね。
そして、学業成績だけの話ではありません。
福祉の話で、なぜ貧困層が必要な支援に届かないのかという話も興味深く感じました。
自分に必要な問いを立て、情報収集し、適切な行政につながる力。福祉につながる力も、ベースには好奇心が必要なんですね。
仕事をする上で、よりよく生きる上で、好奇心はかなり重要なキーワードであることがわかります。
さらにいえば、生涯にわたって、本を読んだり、文章を書き続けることで、認知機能の低下のスピードがそうじゃない人に比べて1/3程度に抑えられるという知見もあるそう。
この本を読んで、子育てに生かそうと思ったこと。
絵本の読み聞かせは、未就学児にいくらでもやってあげよう。そして、よく会話しよう。いろんなことを質問して、質問されたことに誠実に答え、時に一緒に調べよう。
いずれ自分で本を読めるようになったら、本は惜しみなく、自分で選んだものをたくさん読ませよう。好奇心をしっかり育てていこう。
自分の好奇心も育てていこう。
興味があった本は買い、読み、いろんなことを感じて考えよう。
積極的に外に出向き、情報をとっていこう。
スマホの時間を減らし、興味がある本を読もう。