木馬の時間

ブログタイトルは俵万智さんの大好きな歌から。ゆっくり、前に後ろに。

毒親の正体

 

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「毒親」の正体 ――精神科医の診察室から *3

  • 作者:水島 広子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2018/03/15
  • メディア: 新書
 

大好きな精神科医水島広子先生の、毒親についての書籍。

信田さよ子先生の、ママの研究という本を思い出しました。

 

増補新版 ザ・ママの研究 (よりみちパン! セ)

増補新版 ザ・ママの研究 (よりみちパン! セ)

  • 作者:信田さよ子
  • 出版社/メーカー: 新曜社
  • 発売日: 2019/05/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

どちらも、主観的に親を加害者、自分を被害者として嘆く視点より、客観的に親はなぜあんな言動をしたのか"研究する"という視点を重んじています。

それによって、改めて親の言動は自分が悪かったわけではなく、親の問題によって引き起こされると"理解"できるようになり、上手くいけば、親のなすがままに振り回されている被害者な自分より、問題を主体的に理解し対策する自分へと、リフレーミングできるようになります。

 

水島先生の本は、親の問題を理解しようとする前に、子供である自分の被害者性をしっかり受け容れることを説明しています。

子供として不適切な環境で育ったこと、それは子供であるあなた自身の責任でなく、親自身の問題で起こっていること。

何度も何度も説くことで、親の問題と自分の問題とのごちゃごちゃになっている境界線をしっかり引こうとしているように感じられました。

 

また、愛着が安定的な人と関わることで癒されることを主張していることも、新鮮な考え方でした。

安定的な人、気分のムラなく一貫性のある人、距離を遠ざけたり近づけたりしない、受け容れてくれる、できることとできないことを明確にしてくれる人。

親によって作られた愛着スタイルは、決定論のように響きがちです。

でも、そうやって、安定的な愛着スタイルの人と出会い関わることで、少しずつ変えることができるもの。そんな風に捉えることができることも大事です。

 

妊娠子育て中より、親のしてきて嫌だった関わりが思い出されてきて、親のことが憎らしく思う経験をしました。

昔も、父に対して腹立たしいことがあったけど、怒りを十分に感じる前に"お父さんも仕事を頑張ってて疲れているから"と、知性化することで、怒りを封じ込めていた気がします。

でも、考えると、あの時の父の養育態度は、不適切なものでした。

そう今は、理解できています。

 

自分の親が毒親だと感じることで、自分の苦しみが言葉で表現できるものとなり、他者と共有できるようになったけれど…

ここから、この気持ちにどうけりをつけていけばいいの?と、悩んでいる人に、ぜひ差し伸べていきたい本だと思いました。

 

OUTPUT大全

 

学びを結果に変えるアウトプット大全 (Sanctuary books)

学びを結果に変えるアウトプット大全 (Sanctuary books)

 

あっという間に読めちゃう本です。

題名の通り、アウトプットの大切さを説いています。

確かに学びって、インプットのイメージです。

できるだけたくさんの知識を体系立てて頭の中に入れていくイメージ。

でも、テストでその知識自体を聞かれることはない大人の私たちにとって、インプットにより何を自分が感じ考えたか、それをアウトプットしていくことこそが、学びを実用的にするための大事なステップなのでしょう。

 

この本はアウトプットについてかなり広く網羅しています。

読書感想文の書き方から、泣き笑い感謝するという、感情面のアウトプット、睡眠時間などのコンディションを整えるtipや、メールチェックのタイミングや時間など、本当にこれもアウトプットなのかしらと思うくらいひろーく。

 

広いからこそ、確かにそうだと、納得して明日から実行していこうと思えるエッセンスがたくさんありました。

 

例えば、ショートカットキーを活用すること。

勝間和代さんの本でも、1秒でも2秒でも作業を早くしていくことの積み重ねが効率化という趣旨を見たことがあったと思い出します。

常用するショートカットキーを増やすことを、2019年の目標の一つにしようかな。

また、単語登録の活用もやろうと思いました。

所属や名前、挨拶文などいちいち打っていた時間が勿体無い。

 

さらには、制限時間を意識することを頑張ります。

私は今までこんな風にブログを書いているとき、下書きに保存したまま途中で終わっている記事がたくさんあります。

それは、上手く文章が書けなかったり、もう少し推敲したいと思ってそこで終えていることが殆どです。

ブログだけでなく、仕事やメールの返信など全般的に同様です。

手をつけるものの、自分の目指す完成度まで終えることができず、途中でやめて。

また後からやり直す。

後からやり直すときって、思い出すことから始めるので時間がかかるんですよね。

どんなに稚拙で恥ずかしいと思ったとしても、その時は自分の出せる力はそれくらいしかないということでしかありません。

時間を改めて推敲したとして、60%の完成度が65%になることはあるかもしれませんが、80%になることはないのかとしれません。

取り掛かったら終わりまでやるということは、今後意識していきたいです。

 

一読するだけで満足しちゃうくらい軽い本であるとも思いましたが、読めてよかったです。

2歳9ヶ月の娘ちゃん

いつのまにか、こんなに大きくなってしまいました。

大きくなってしまったって、喜ばしいことなんですが、どこかそう言ってしまうような、さみしさもはらんでいます。

子の成長、世界が広がることは、喜びや幸せである一方でどこかさみしさも裏にあるのです。

 

体調不良もありますが、イヤイヤも強いです。

泣き続ける顔をみると、なんでも思い通りにしてあげたくなります…が、躾も大事になってくると、腹をくくる時も出てきました。

私も親として少しは成長かな。

テレビはおかあさんといっしょorいないいないばあを2回だけというルールは守らせています。

あと8時以降はテレビを見せないこと。

スマホは、歯磨きの時だけ動画を見せるのを解禁。

この時期はあまりデジタルデバイスに触れさせたくないと考えています。

いつもテレビは消しています。

 

絵本は、頼まれれば出来る限り読み聞かせをするようにしています。

1日30分くらいが目標ですが、どれくらいやれてるかなー。日により差が大きいので、均せばそれくらいになるかな。

こどものともの年中版位がちょうどいいようす。こどものともは、薄くて安いので、大量にメルカリで購入して楽しんでいます。

 

おかあさんといっしょは、たいこムーンや黒猫のタンゴなど、夜空や月がでてきて、全体的に暗いものを嫌がります。怖いみたい。

お歌が好きみたいなので、みんなのうたも、録画していこうかなー。

 

お外歩くときに、抱っことねだる時間も少しずつ減ってきました。自分でしっかり歩くときも。段差があれば必ず登り、登ったり降りたり、水たまりがあれば必ず入る娘ちゃんです。

ストライダーも上手にお尻をつけて乗れるようになりました。

公園で、走り回るのが大好きです。

 

言葉、私の真似をして"パパ寝てないデー!床に物置かないでー!"といっているのが、やばい、私の言葉遣いを心がけなきゃと思う次第です。

あとは、お料理を手伝いたがります。

はかった調味料をボールに入れたり、泡立て器で混ぜたり、少しずついろんなものをしてもらっています。楽しいみたい。

自分で焼いた卵焼きはモリモリ食べました。

 

美容は自尊心の筋トレ

 

美容は自尊心の筋トレ (ele-king books)

美容は自尊心の筋トレ (ele-king books)

  • 作者:長田 杏奈
  • 出版社/メーカー: Pヴァイン
  • 発売日: 2019/06/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

題名の言葉に惹かれて。

あっという間に、読み終わりました。

 

筆者の、"どの人でも、美しさがある"という主張、一貫してこの本に流れています。

わたしは、自分のことを愛せているか、

そこを考えさせられる、美容本。

メイクとかダイエットとか、そういう小手先のものじゃなくて、もっと根本の美容本。

 

わたしは、産後メイクの本を一冊読みました。

それをしっかり読んで、商品をメルカリで揃えて、毎日メイクするようになりました。

わたしは今、1800円の化粧下地を使い、パウダーファンデーションは2000円程のを使っています。

今までは、自分の顔にお金をかけるということに、抵抗感がありました。

でも、お金と時間をかけて、ケアをすると自信がつきます。

外に出ようと思いますし、自分の価値が上がった気がしました。

 

そんな経験をした私だからこそ、長田さんの、自分をケアすることが自尊心に関わってくるという意見には納得。

余裕がないときこそ、スキンケアを丁寧にしようと思うのです。

 

そしてさらに思ったこととして、スキンケアやメイク用品の選び方について。

今までは、スキンケアはポンプ式でオールインワン、洗顔もポンプを楽だからという理由で選んでいました。

メイク用品は、メイク本に書かれてたお勧めの品番や、ネットの口コミやレビューを参考に選んでいました。

 

でもそうじゃなくて、使ってみて"あぁ、これ素敵!"と、使用感に満足したり、気持ちが上がったり、いつもと違う自分に出会えたり、いつもより自信持って笑えるようになったり、そういう、自分の方の快感情で、選べるようにもなりたいと思いました。

なんだっていいんです、パッケージがかわいくてときめくでもいいし、可愛い色で似合ってるかどうか置いておいて、これを使えることが嬉しいだったり。

こんまりの、"ときめく"と似てる感じですね。

 

そちらで選ぶことで、人生が豊かに、より主体的に切り開けるような気がしました。

 

そして、年齢や外見の差別に乗っからないことは、私が今後やっていく必要があると思います。

"もうおばさんだから〜"と自虐しないこと、逆に、年下の子の若さを褒めないこと、人の容姿について触れないこと、容姿についての話題が出たときは、スルーすること。

特に娘の前では、肝に命じます。

 

そういえば、うちの父は私の友達をこの子が可愛いという人でした。それが普通だと思っていて、友達に話して、引かれたことごあったなぁ。

あと、うちの母はテレビを見ながら芸能人の容姿になんやかんやと口を出す人でした。

あまりいい気はしなかったなぁ。

 

多様な美を感じられる土壌として、美術品やら世界各国のファッションやら、美に関する視野を広げることを勧めている部分も興味深かったです。

いろんな美しさを知ることは、いろんな価値観を知ること。

 

加齢による変化はどうしても訪れるけれど、それの対処する術は、高い化粧品やエステじゃなくて、運動食事睡眠の三本柱と、変化していく自分を受け入れ、愛していくことなのかもしれません。

 

きのう何食べた?16巻

 

きのう何食べた?(16) (モーニング KC)

きのう何食べた?(16) (モーニング KC)

 

年末に嬉しい新刊です。

 

ケンジのご家族とシロさん初対面です。

食事後、お姉さん達がお会計をめぐって、

"これからはお母さんの分もみんなで割ろうね"

"ホラ、そうやって決めておかないと毎回揉めることになっちゃうしさ"

と発言し、その後シロさんの表情のアップだけのシーンがあります。

どういう意図のシーンなんだろうと考えてみました。

この食事会は、もとはといえばケンジの母親が、ケンジの死後を思ったことから始まります。

死後、お葬式で、シロさんとケンジの実家が、家族として一緒に見送ることができるように、顔合わせ。

これはとてもとても意外な理由でした。

でも確かに、同性愛は社会的にパートナーであることが認められてるわけではありません。

だからこそ、家族がそうやって、あなたのことをケンジのパートナーとして認めてますよと、表明することは、社会で認められてないからこそ大事な気がします。

その背景があった上でのお姉さんの発言。

ケンジの家族の、このシロさんという存在を自然に受け入れる感じのスタンスに、感動した部分があったのではないでしょうか。

 

ケンジとシロさん二人の関係が、周りの人たちに認められて、二人セットで周りの人との関係もできてきましたね。

一巻の、頑なに関係性を隠そうとするシロさんが、今や不思議に思います。

そんな風に、自然にケンジもシロさんも、二人の周りも変わっていくのですね。

 

年末にしみじみした思いになりました。

 

フィギュア全日本選手権2019 男女FP

いろんな気持ちが出てきた全日本でした。

ちょっと見のわたしでもそうなので、ご家族、コーチ、選手自身の思いや想像を絶します。 

もちろん、より良い結果を目指すものだし、それが成し遂げられなかった時に、ネガティブな気持ちになるのは当たり前。

でも、結果に右往左往するだけじゃなくて、その道のりを思って感動したり、感謝したり、これからの選手の未来を思ってワクワクしたり。

そんな楽しみ方もできるのが、ファンの楽しみ方だと思うんです。

 

女子FP。

大西コーチのの粋なプレゼントに、胸を熱くして。

新田谷さんの、笑顔がとっても好き。

最後に素敵な演技ができて、だから続けるじゃなくて、だから辞めるなのですね。

川畑選手、面白い曲調。

今後が楽しみです。

わかばちゃん、彼女は真剣な顔と笑顔とのギャップがいいですね。前半の静かに怒っているような静的なエモーションと、後半の動的なエモーションの対になってる表現が面白くて、印象的なプロ。

真凛ちゃん、LALALANDがお似合い!

映画音楽が良いですね、軽やかな持ち味がうまく出て来る気がします。

私は彼女の軽やかさがとっても好きです。

知子ちゃん、いい時も悪いときも、指先までで表現するステップや、けして投げやりにならない姿勢、芸術的なスピンが、あなたの重ねてきた時間を感じられます。

いつでも涙した後は、前を向いて淡々とやり続けていく、今回もきっとそうなんでしょう。

いつでも応援しています。

かおちゃん、なんか身体が重そうな、うまく噛み合っていないような感じをSPに次いで感じました。

心と体と頭がちぐはぐのような。

かおちゃんも、大学一年生でこの春から新しい環境になったんですかね。

2月の四大陸が決まってしまい、ちょっとゆっくりはしづらいと思いますが、どうか心を休める時間が取れますように。

 

男子FP

だいちゃん、演技の冒頭から最後まで集中しきっていたことが伝わってきました。

今できることを、できたのかな。

何かやり残したことはできたのでしょうか。 

来年からわたしを始め、たくさんの人がアイスダンスを見るようになるでしょう。

世界を広げてくれて、ありがとうございます。

子供は40000回質問する

 

子どもは40000回質問する  あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力

子どもは40000回質問する あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力

  • 作者:イアン・レズリー
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2016/04/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

題名から子育て本と思い読みましたが、子育てに留まらずいかに好奇心を持って生きることが大事か描いている本でした。

 

子供って2歳から5歳までの間に、"どうして?"や、"どんな風にして?"など、説明を問う質問をなんと40000回もするそうです。

途方もない数。

子供のこの好奇心は、自然に生まれてくるものではなく、親の向き合い方によって出来てくるもの。

例えば赤ちゃんの言葉になってない頃のむにゃむにゃいってる喃語、それにどれだけ親が反応しているのか。

また、言語の発露と言われる指差し、それにどれだけ親が反応しているか。

赤ちゃんの言動を親がキャッチし、反応すること。

それこそが子供の好奇心を高める上ですごく大事なこと。

そして、その結果として、40000回の質問があるわけなのですが。

この親子の会話を通して、子供自身の語彙力や一般的知識が育ってくるんですね。

将来の学業成績を一番よく予測するのは、この語彙力含む一般的知識なんだとか。

それもそのはず、学びの原動力になる好奇心というのは、知っていることと知らないことの間に生まれるもの。

全く知らないことに、人は興味を持たないんですね。

だから、学校での勉強の前提にある一般的知識があればそれほど、好奇心を持って楽しく過ごせるという、好循環が生まれるのですね。

 

そして、学業成績だけの話ではありません。

福祉の話で、なぜ貧困層が必要な支援に届かないのかという話も興味深く感じました。

自分に必要な問いを立て、情報収集し、適切な行政につながる力。福祉につながる力も、ベースには好奇心が必要なんですね。

仕事をする上で、よりよく生きる上で、好奇心はかなり重要なキーワードであることがわかります。

さらにいえば、生涯にわたって、本を読んだり、文章を書き続けることで、認知機能の低下のスピードがそうじゃない人に比べて1/3程度に抑えられるという知見もあるそう。

 

この本を読んで、子育てに生かそうと思ったこと。

絵本の読み聞かせは、未就学児にいくらでもやってあげよう。そして、よく会話しよう。いろんなことを質問して、質問されたことに誠実に答え、時に一緒に調べよう。

いずれ自分で本を読めるようになったら、本は惜しみなく、自分で選んだものをたくさん読ませよう。好奇心をしっかり育てていこう。

 

自分の好奇心も育てていこう。

興味があった本は買い、読み、いろんなことを感じて考えよう。

積極的に外に出向き、情報をとっていこう。

スマホの時間を減らし、興味がある本を読もう。